アルバイトをやっていた頃の僕は
時給というシステムはマジでクソだなと思っていました。


忙しい日も楽な日も給料は変わらないし
適当にサボる奴も一生懸命やる奴も1時間の給料は一緒。


クレーマーに怒鳴り散らされ泣いてる女の子も
サボッてタバコ吸ってるベテランも給料は一緒。
(昇給してる分、ベテランの方が給料は良かったりする)


僕はこの世の仕組みを深く考えずその場の感情論で
いつもいつも「クソがっ!」と不平不満を並べてました。

そんな単細胞だから僕の時給は900円だったのでしょう。



今にして思えば時給制って不公平じゃなくて公平な面もあるとわかるし
僕の月収が10万円程だったのも当然だと思えます。


簡単に言えば僕は『いくらでも代わりがいる』存在だったのです。


綺麗事を抜きにして企業側から見ればそうなるでしょう。
僕が企業側だったとしても同じ評価を下します。
(代わりがいない存在ならさっさと社員トップに昇格させます)


基本的に労働者と企業が結ぶ契約は
時間と労働力を企業に提供する対価としてお金をもらうというシステムです。


そして時間と労働力を提供できる人間はこの世に吐いて捨てるほど溢れています。
つまり価値が小さいということになります。


ビジネスとは価値と価値との交換ですので
得られる収入も小さくなるというわけですね。



アルバイトのほとんどは『未経験者歓迎』ですから余計に提供価値が小さくなりますね。
(仕事に価値があるかどうか、という意味ではなく)

未経験でも2、3ヶ月で仕事になるということは
やはりそれも「代わりはいくらでもいる」わけだから得られる収入も小さくなります。


当時の僕はそれを認めずに
「俺の存在はもっと貴重なはずじゃぁー!」
と一人でムキムキしていたわけですね。



残念なことに僕がバイトを辞めた後も
職場は何事もなく円滑に回っていますし
やっぱ代わりはいくらでもいたということでしょう。



そして逆に言えば、このようなシステムになっているからこそ
何のスキルもなく、撮り得もなく、コネもない僕のような人間が
たかが履歴書一枚と簡単な面接だけで会社から給料を貰えていたわけです。
(そう考えると時給制も悪いことばかりではありません)



資本主義社会ってのは上手く出来てるもんで
より大きな価値を生み出す者はどんどん豊かになり
小さな価値しか提供できない者は豊かにはなれません。


そう考えると僕が不公平だと思っていた資本主義のシステムは
これ以上ないぐらい合理的で公平なシステムなのかもしれません。
(富をもたらす者が富を得る。その逆もしかり)


さらに時間、労働力以外の体から切り離せる価値を提供できる人は
忙しく働く必要もなくなるので時間的余裕も生まれます。
(不動産賃貸、印税…etc.)


彼らは基本的に暇人で、牧場の牛のようにゆったりのんびり暮らしています。

そして「暇だから」という理由で収入の仕組みをさらに増やし
収入を雪だるま式にガンガンと増やしていきます。
(仕組みを増やしたところで労働力が増えないため)



他方、時間給でお金を稼ぐ人は生活費を得るために毎日必死です。

労働を止めれば収入もストップしてしまいますので
仕事をする手を休めることができないのです。

美味しそうな餌場を見つければ我先にと群がり食いつくし
まるでイナゴの大群かのような行動を右へ左へ繰り返しています。
(その様子を対岸から眺める牛たち…)


そして時間と労働力の提供により収入を得ている以上、
得られるお金は途中で頭打ちになって伸び悩みます。

1日24時間以上働くことはできませんし
働けば働くほど労働力が減りますので適度に休まなきゃいけません。
(そして、休めば収入がストップします)



まるで時計に追いかけられているフック船長と
何事にも縛られず自由なピーターパンのようです。



忙しいから、それが理由で収入が増えないフック船長型の稼ぎ方
暇人だけど、それが理由でお金が増えていくピーターパン型の稼ぎ方


フック船長型のサラリーマンの世界の常識では
年収1,000万円、週休2日確保、定時勤務を兼ね備えれば勝ち組と言われます。


一方、ちょっと首を振ってピーターパン達の世界を見てみると
年収5,000万円、週休5~7日、出勤なし、月労働時間平均1時間(もしくはゼロ)。


どちらに魅力を感じるかは人によって違うと思いますが
僕にはピーターパンの世界の方が遥かに魅力的に見えます。



PS.

そういえばインターネットビジネスの世界には
このような広告で売られている情報商材があったりします。


『初心者でも可能!スキル不要!頭使わず寝てても不労所得!』


こういうのを見る度に
なにこれ?コンビニのバイトの募集かな?と笑ってしまいます。


スキル不要ってことはスキルは得られないってことなので
お客に提供できる価値を有することができないということです。


初心者でも可能ということはあっという間に人が群がり
雑草一本残らない荒地になっているということです。


頭を使う必要がないということは、同じく頭を使いたくない人が殺到し
長蛇の行列を作ってお客を奪い合っているということです。
(当然、1人1人が得られるお金も少ないでしょう)


こういうオファーに対して夢を抱く人も多いですが
言ってることがバイトの募集と同レベルだと気付いた方がいいですね。


頭使わず、投資もせず、スキルも得ずお金持ちになれるなら
日本は今よりもっともっと豊かな国になっていたはずです。