僕の友人に頑なに実家を出ない起業家がいます。

彼は一度も就職をせず、バイトも経験せず、大学にもいかず
高校卒業から約15年間ずっと自宅を職場にしています。
(HP制作代行&管理が主な業務です)


親と同居の築35年以上の自宅。
隙間風がヒューヒュー通り抜ける木造の部屋が彼の職場です。


頭の良い高校を出てるので東京六大学にストレートで入れる学力はあるのに
彼は高校卒業と同時に起業という道を選びました。

チャレンジャーって感じですね。


僕から見れば彼は人生の勝ち組に思えてならないのですが
どうやら世間的にはそうでもないみたいです。


彼が言うには周囲から一人前には見られてないとのこと。
主な理由は以下3点です。


・大学を出ていない
・就職をしていない
・実家を出ていない


そのような理由から同級生から下に見られることもあるし
度々、憐みの言葉を投げかけられたりするんだとか。


・バイトより正社員の方が偉い
・一人暮らしもできないのは経済的弱者

確かに、そのような認識が世間一般的ですね。


他にも一般的な「幸せ」の価値観は多々あります。


大企業に就職する、公務員になる、出世をする、バリバリ働く
車を所有する、マイホームを購入する、結婚する、子供を授かる

…etc.


女性だと結婚して子供を授からなくては
周囲から遅れた気分になると言ってる友人が何人もいます。


性別問わずに周囲に遅れを取るとヤバイという危機感があるのでしょう。



思えば僕らの周囲には常に
何処の誰が作ったのかも解らない常識や価値観が
我が物顔でふんぞり返っています。


良い高校を出ろだの、良い大学を出ろだの
良い会社に就職せよだの、1日8時間週5日働けだの


かつてはゲームをやるとバカになるとか
漫画やアニメは大人が見ると恥ずかしいとか
そういう変な世間の目もありましたね。


中には、そういった常識に従わない人を見かけるとまるで鬼の首でも取ったように
イキイキとした目で説教したり諭したりするような人もいます。



ただ幸せに生きるためにそれらの常識って必要ですかね?


友人の彼は生まれて一度も実家を出てないし
マイホームもマイカーも持っていません。


でも、とても幸せそうです。


他に人がどう思うかはわかりませんが、少なくとも僕には
常識通り大企業に勤めて、毎日ヒーヒー労働してる人や
無理してマイホーム購入して、ローン返済にイライラしてる人や
働く時間も場所も選べず、家族も趣味も後回しの世間の勝ち組に比べると
彼の方が、よほど幸せな人生を手に入れているように見えます。


なぜなら彼は自分の意志で『選択』ができるから。


彼が実家暮らしを続けている理由は
何も経済的な理由からじゃありません。

彼は都内のタワマンに住みながら
毎月何十万円も貯金できるだけの収入は得ています。
(その時点でその辺の勝ち組より経済的勝者でもある)


それでも彼が両親の傍で暮らす理由は
高齢な両親に何か起きたときに即座に対処をするためです。



彼が高校生の時、母親がくも膜下出血で倒れました。


たまたま家に居た彼が即座に救急車を呼んだことで事なきを得ましたが
医者からは、あと少し遅れていたら命は無かったと言われたそうです。
(最初の症状から6時間以内に手術できないとやばいらしい)


くも膜下出血は死亡率が高く、早期対応の有無が生存を左右すると言われます。
そして10年以内に60%もの人が再発すると言われる病気です。


だから彼は無意味に一人暮らしをして毎月何十万も家賃を消費する道よりも
大切な両親の傍にいるという道を選択したのです。


そして、あの頃のようにいつでも両親を助けられるように
就職ではなく起業の道を選び、事務所ではなく自宅で働く道を選びました。



彼は世間的なルールの外の住人かもしれませんが
誰が彼を憐れむことができるのか…という感じですね。
(羨ましがられるならわかりますが)


僕も彼と似たような経緯で自由を手に入れた人間なので共感する部分があります。


もし彼が世間の言う常識に従って
有名大学出て、就職して、1人暮らしで両親から遠く離れたとして

親が再び倒れてそのまま言葉も交わせず他界してしまったとしたら
彼はそれまでの経緯を幸せだったと思うんでしょうか?

後悔する気持ちの方が強そうな気がします。



もちろん価値観は人様々なものであり
何が正解かという判断は各々にしか判断はできません。


しかし世間を見ると、常識に従おうとするあまり
窮屈そうに人生を生きている人の方が多いように見えます。


それで構わない人はどうぞそのままの生活を続ければいいですが
もっと自分らしく生きたい人、自由な人生を実現したい人は
彼のように常識の外側の立場を目指してみるのもいいですね。


常識的なことと、幸せなことはイコールではないようです。